2. 停電の時、電気はどうすればいいのだ?

電気もガスも水もない生活。この中で一番深刻なのは電気でした。ガスはカセット・コンロがあれば食べるのは何とかなりました。試してみた備蓄用の長期保存食品は意外なほどおいしかったです。お風呂には入れませんでしたけれど。水は、ペットボトルのお水の備蓄で何とかなりました。もちろん、節約には努めました。
でも、電気はどうにもなりませんでした。
昔はいざしらず、いまはインターネットで情報が取れなくなると、とても不安になります。デバイスは別にスマートフォンでもパソコンでも何でも良いけれど、とにかく電気がないと一切のコミュニケーションが取れません。地方で地域のコミュニティが強い場所なら他の手段もあるのかもしれませんが、東京ではこれはむずかしいです。
このため、普段から大容量のバッテリーにフル充電をしておくなどの備えは必要です。
「risk.tokyo(リスク東京)」編集部でも全員大容量のモバイル・バッテリーを持って普段から充電し忘れないようにしています。たとえば私はCheeroの20100mAh 超大容量 モバイル・バッテリーCHE-062-WHを持っています。
Amazonで買う 3,980円(2017年8月7日現在)
Yahoo! ショッピングで買う 3,980円(2017年8月7日現在)
20100mAhですから容量はたしかに大きいです。でもiPhone7だと7回くらい、iPhone 7Plusだと4.5回分で充電は終了してしまいます。USB端子が3つも付いていますから、ついつい複数の機器の充電をしてしまいます。そうすると、すぐにバッテリーは空になってしまいます。
こういう時は発電機ですね。今回、本田技研工業(株)のご協力を得て、家庭用に使えるカセット・コンロを使う発電機「エネポ」を使わせてもらいました。
http://www.honda.co.jp/generator/lineup/eu9igb/
お祭りの屋台などで活躍するのは同じHonda製の発電機でもガソリンで動くもの。この「エネポ」は家庭用のカセット・ガスのボンベで動きます。ウェブサイトの写真を見ると、たとえばキャンプに行った時に使うようなイメージのようです。
使い方はいたって簡単です。
2本のカセットボンベを装てんして
スイッチを「運転」に合わせ、
スターターのグリップを引きエンジンを始動させる。
あとは電化製品のプラグをコンセントに挿す
これだけです。
電化製品をコンセントに挿す前はアイドリングですが、負荷をかけるとエンジンの回転がぐっと上がって音も大きくなります。
定格出力は900VAで、これ以上の負荷をかけると赤いランプが点灯します。
実際に運転してみた動画がこれです。
本当は定格オーバーですが、1200Wのヘア・ドライヤーをコンセントに挿してみました。音が大きくなって警告灯が点灯するのがわかると思います。
これは確かに強力です。さすがにヘア・ドライヤーはちょっと乱暴ですが、900VA以内なら充電なんかし放題。大容量バッテリーをズラッと並べてみんなの分がまとめて充電できるほか、パソコンなんかも何台も充電できちゃうので、一人で独占するというより、みんなでシェアして使うといいですね。でも、定格出力は900VAなので、ホット・プレートとかもダメです。気をつけましょう。
難点としては、思ったよりも音がデカイこと。本体には「超低騒音型」というステッカーがあったので、相当静かなのだろうと期待したのですが、さすがに発電機です。それなりの音がします。
住宅街のマンションのベランダなどで使うと、周囲の人がビックリしてこっちを見ます。現にこの検証中も、最初はマンションのベランダでエンジンを掛けたのですが、多くの窓が「何事だ?」と開きました。
お値段は10万円弱と少々ハリますが、被災時の電気の心配はこれがあればグッと薄まります。
ホンダ エネポ EU9iGB
Amazonで買う 95,800円(2017年8月7日現在)
Yahoo! ショッピングで買う 91,800円(2017年8月7日現在)
⇒次の記事は「暗い夜に市販の電池式などのランタンは十分明るいのか? 」
- 災害疑似体験を3日間やってみた
- 停電の時、電気はどうすればいいのだ?
- 暗い夜に市販の電池式などのランタンは十分明るいのか?
- 災害時用のトイレは使いものになるのか?
- 防災用備蓄食はうまいのか?
- 風に強いカセット・コンロは本当に風に強いのか?