
自由に居場所を変えられる身軽な賃貸暮らしなら、少しでも安全な場所に住みましょう。安全な場所は、どうやって探せばいいのでしょうか?
◆今住んでいる場所が危険なら、すぐに引っ越し
1995年の阪神淡路大震災は都市で起こった災害ということで、これから東京に起こる災害に参考になる部分がたくさんあります。
阪神淡路大震災で亡くなった方の年齢分布にある特徴があります。
それは、20代の死者が多いということなんです。
(内閣府 防災情報のページ http://www.bousai.go.jp/kaigirep/hakusho/h23/bousai2011/html/honbun/2b_sanko_siryo_06.htm の数表より当サイトでグラフを作成)
これを分析したチームの発表によると、20代の死者の多くは家賃の安い木造の建物に住んでおり、この建物の崩壊の下敷きになって亡くなった人がほとんどだったということです。
「お金もないし、家賃に払うくらいならもっと他にお金の使いみちがあるぞ」という気持ちはとても良く理解できるけれど、ここは命にはかえられません。今住んでいる所に問題がありそうであれば、すぐに引っ越しを検討しましょう。
◆地震に対して少しでも安全な場所を探す
東京都都市整備局では「地震に関する地域危険度測定調査」を行い、この結果をウェブサイトで公表しています。
http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/bosai/chousa_6/kikendo.htm
地震に対して強いところ、弱いところがこれを見れば一目瞭然です。
この調査は
- 建物倒壊危険度 (建物倒壊の危険性)
- 火災危険度 (火災の発生による延焼の危険性)
- 総合危険度 (建物倒壊や延焼の危険性)
- 「災害時活動困難度」を考慮した危険度
という視点で東京都内に1から5のポイントを付け、これを地図にしています。
土地の地盤の強さだけでなく、その丁目ごとに立っている建物を分類して倒壊の危険度と火災の危険度をもとめて、総合的な危険度を計算しているのです。
これは「総合危険度」のマップです。
これによると、1位の荒川区町屋4丁目以下、葛飾区、江戸川区、江東区、足立区といった東京都東部が軒並みランク上位に名を連ねています。
このウェブサイトからは各危険度別の危険度ランク上位100位のエクセル・データもダウンロードすることができます。
■建物倒壊危険度ランク上位100町丁目(EXCEL 31KB)
■災害時活動困難度を考慮した建物倒壊危険度ランク図(PDF 287KB)
■災害時活動困難度を考慮した火災危険度ランク図(PDF 888KB)
■災害時活動困難度を考慮した総合危険度ランク上位100町丁目(EXCEL 31KB)
◆洪水、浸水のハザードマップもある
上記調査は地盤と火災の可能性から作られたものですが、災害はこの2つばかりではありません。
東京都内では洪水や浸水も大きな心配となります。
上記調査結果で地震や火事の危険を考えて引っ越す地域(丁目単位)を絞り込んだら今度はそのエリアが水害に弱くないか、チェックです。各市区町村では洪水や浸水のハザードマップをウェブサイトで公開していますので、これを見てください。
東京都建設局のウェブサイトにリンク集があります。
http://www.kensetsu.metro.tokyo.jp/jigyo/river/chusho_seibi/index/menu03.html
◆引っ越しを検討しよう
「お金もないし、家賃に払うくらいならもっと他にお金の使いみちがあるぞ」という気持ちはとても良く理解できるけれど、ここは命にはかえられません。上記の調査報告やハザードマップを見て、今住んでいる所に問題がありそうであれば、すぐに引っ越しを検討しましょう。特に1986年の建築基準法改正前に建築確認を取得した古い木造建築に住んでいる人は、すぐに検討したほうが良いと思います。これ以前の建築物は倒壊の危険性が高いのです。
もし持ち家や分譲マンションなら
こちらをご覧ください⇒ http://risk.tokyo/countermeasure/owneroccupiedhouse/
家具の転倒防止もしましょう
こちらをご覧ください⇒ http://risk.tokyo/countermeasure/furtitures/