災害時を想定して20Kmを歩いてみようとしたが途中で挫折しました

赤坂から高島平のルート

東日本大震災の時、私は国立市に住んでいました。地震があった時、本当にたまたま武蔵野市で仕事をしていたので、なんとか自宅までその日のうちに歩いてたどり着くことができました。この距離約10Km 。これでも大変だったのですが、今、私が住んでいるのは板橋区の高島平。港区赤坂の仕事場から約20Kmあります。
こんな「risk.tokyo」というウェブサイトを運営しているのですから、平時に一度この距離を歩いてみなくちゃいけないな、と思って実行しました。

災害時に歩いて帰れる限界は10Kmとも20Kmとも言われています。30Kmとか40Kmとか言う人はほとんどいません。そのくらい歩いて帰るのはしんどいのです。

決行は6月中旬、梅雨の晴れ間の日を選びました。この日は最高気温30℃で夏日。これは体力的にはけっこうキツイのだけれど、災害に季節は関係ありません。阪神・淡路大震災は1月17日で東日本大震災は3月11日。とても寒い時期でしたし、関東大震災は9月1日、真夏と言っていい時期でした。なので、夏日だろうがなんだろうが、実行しておいたほうが良いのです。

赤坂から高島平への最短コースはグーグル・マップによると高田馬場から落合の住宅街を抜けていくコースです。こんな感じですね。

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東京都では2013年4月1日より施行された東京都帰宅困難者対策条例で災害時には「むやみに移動しない」と一斉に帰宅を抑制しています。事業者には従業員3日分の食料や水の備蓄を義務付けています。

首都圏直下型地震が発生した場合、中央防災会議は約650万人が帰宅困難者となると予想しています。帰宅困難者とは勤務先から自宅までの距離が10km以上の人のことをさします。20Kmの私はまさに帰宅困難者ですね。

東京都では、徒歩による帰宅者に対する支援の一環として都立学校や公共施設を「帰宅支援ステーション」と位置づけて、飲用水やトイレを提供したり、テレビやラジオからの情報収集ができたりするように整備しています。都の施設以外にも、コンビニエンスストアやガソリンスタンド、ファミリーレストランなど、帰宅支援ステーションに指定されているところがいくつも存在します。

東京都では災害時に重点的に支援する「帰宅支援対象道路」というのを決めています。第一京浜、第二京浜、中原街道など全16です。

http://map.bousai.metro.tokyo.jp/kitaku_sien_road.html#road_jump8

これらの道路沿いには「帰宅支援ステーション」を重点的に配備しているようです。

そうすると、高島平に帰り着くには落合の住宅街を抜けていくルートより「帰宅支援対象道路」の一つである中山道を使うようにしたほうが良さそうです。そうすると、こういうルートになります。

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今回は、赤坂から皇居をグルッと回り、神保町から巣鴨を目指すことにしました。

まず、足回りはしっかりしたものにしなければいけません。地震が起こった場合には道路にガレキが散らばっていたり、ビルから落ちた窓ガラスの破片が落ちていたり、電線が切れていたりします。

イラスト 大地震の被害

こうした時にしっくり来るのがトレッキング・シューズです。トレッキング・シューズはゴツゴツした山を歩くための靴ですから、普通のスニーカーなどと違ってこうした危険な道を歩くのに適しています。

トレッキング・シューズ

私たちは、コロンビアスポーツウェアのウェブサイトでこんな靴を買ってみました。災害のときのことを考えると、こういうオレンジ色とか黄色とかの派手な色が良いと思います。

栄養補強の準備も十分に。カロリーメイトとウィダーインゼリーもバッチリ準備しました。

カロリーメイトとウィダーインゼリー

 

大塚製薬 カロリーメイト ロングライフ3年・長期保存非常食・チョコレート味

Amazonで買う まとめ買い 1個あたり117円(2017年3月16日現在)

Yahoo! ショッピングで買う まとめ買い 1個あたり129円(2017年3月16日現在)

 

ウイダーinゼリー エネルギー マスカット味 180g×6個

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で、出発です。

出発っ!

暑い中歩きます、歩きます、歩きます。

歩きます

歩きます歩きます2

時には休憩して水分を補充します。

時には休憩

皇居の周りではランナーのみなさんが、レース・ペースに近い高速で走っていることもあり、恐ろしいこともありました。

どうやら「皇居は反時計回りがマナー」のようです。

皇居周回は反時計回りがルールらしい

実際の災害の時にこんな速度で走っている人はいないでしょうけれど、今日のような予行演習のときにはこのマナーを守って、皇居は反時計回りで回るようにしましょう。そうなると予行演習のときにはルートが少し変わります。こんなふうになります。

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20.7Km。元のルートが19.5Kmでしたから1.2Km長くなりますが、危ない思いをするよりいいですね。

東京都の「帰宅支援対象道路」である中山道に入ると、道幅も広く、単調になってきました。そこまでの途中の道はビルが立ち並んで混沌とした場所ですが、それでも景色が変わっておもしろかったのですが、ただ太い道が真っ直ぐにのびているだけだと、飽きてきてしまいます。

午後になって日差しが強くなってきたこともあり、都営地下鉄三田線の白山駅で今回はリタイアしてしまいました。

白山駅でリタイア

休憩を除いて約2時間半でリタイアです。

リタイアの原因は、

  • さすがに暑かったこと
  • 荷物を持ちすぎてしまったこと。徒歩帰宅の際に必要と思われるものをすべてリュックサックに入れて出発したのですが、この重さが約5Kgありました。20Km歩いて帰ろうというような人には5Kgもけっこう負担です。災害時、「帰宅支援対象道路」沿いには「帰宅支援ステーション」も数多くできて、ここでトイレも借りられるし、飲料水なども配給してもらえそうですから、最初からそんな大荷物を持たないほうがいいのかもしれません。
  • 鍛錬が足りなかったこと。今回、別に足が痛くなった、というようなことはなかったです。でも、やはり基本的に体力が足りなかったから、途中でリタイアしてしまったのですね。

今回の反省をもとに、もう少し体力をつけて、またトライしたいと思います。

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